日本にいてバイリンガルになるには・・

こんにちは。ちょっと相談です。ここ日本語のフォーラムに書く人あまり多くないので反応があるかどうかわからないですが、LingQメンバーには英語の先生とかママもおられるので、何かいいヒントもらえればと書いてみます。いつものごとく長くなります。スミマセン。

母国語の日本語と外国語の英語のバイリンガルな人にするにはどうしたらいいかという問題です。

半年前くらいからパソコン習いに来ているお母さんと小学4年生の男の子がいるんです。お母さんは不定期のつど予約でエクセルを、息子さんは決まった曜日と時間に週1で今はタッチタイピングを主にワードやその他いろいろ。4年生ですがとても頭も運動神経もいい子で漢字もよく知ってるし、他の同じぐらいの学年の子が1年以上かかるタイピング習得なども、倍ぐらいのスピードでマスターしていく子です。性格も明るく、素直です。サッカーのチームに入っていて、サッカー大好き少年です。

お母さんがとても教育熱心な方で(自分もフルタイムで勤めながらエクセルの1級受験・合格されるほどの頑張り屋さんです)、自分は英語が苦手で話せないけど、自分の子供には将来は英語が話せる、使える人になって欲しいと、この息子さんをなんと2才のころから英語のネイティブの先生のスクールで週1回通わせているそうです。

まあ幼児のころだから英語でお遊戯とか歌とかやってたんだと思いますが、あの経営破綻した大手の子供向けスクールです。破綻後は別のスクールに無理やり移動になったそうです。10才になった今でも週1回ネイティブの先生に習っています。前は1時間ぐらいだったけど最近40分か45分ぐらいになったそうです。

ネイティブの先生のクラスなので月謝もそれなりに高く、また田舎なのでそんなにクラスがなく曜日と時間が限定されるのでスクールまで車で(片道15分ぐらい)送り迎えがなかなかたいへんとのことです。先払いしている前金がきれる来年の春には更新しようか、どうしようか迷ってるとのことでした。

お母さんと雑談している中で、私もごく一部の子にパソコンや電話を使って英語を指導した経験があること、また私自身が英語学習好きで、オンラインでネイティブの先生に習った経験があることを話しました。2才からネイティブ講師に週1でも習ってるなら、ひょっとしたらオンラインでLingQのネイティブの先生に習えるんじゃないかと思い、お母さんにそれをすすめてみました。お任せします とのことだったので先月から今月に試しにアメリカ人のマリアさんと、フランス人の英語の上手なマリアンヌさんに30分ずつ、私のアカウントでSKYPEレッスンをお願いしました。

私も彼の英語力はほとんど把握してなくて、またSKYPEを使うのも彼は初めてだったのでちょっとたいへんだったと思います。お試しレッスンだったのでマリアさんとはまったく事前打ち合わせなし、レッスン録音しておきあとから聞きましたが、ぜんぜんダメでした。返事は単語で返すのみ。分からなくてもOKって言ってしまうので、先生がわかったと勘違いする、簡単な質問が聞き取れてないのがとても多くほとんど会話になってない、って状態でした。事前にマリア先生と打ち合わせしておかなかった私の失敗です。男の子も30分間チンプンカンプンな状態でストレス感じて楽しくなかったようです。

そこで反省してマリアンヌさんには事前にこの程度の質問なら答えられるかもというリストを渡しておきました。しかしながら この回も録音させてもらってあとから聞きましたがあまりいいレッスンになっていませんでした。なにしろ男の子の発話回数というか発話時間が少なすぎました。答えるのはイエス、とかあと単語のみ。聞き違えでトンチンカンな返答も多かったです。

中学1年生のテキストの1学期に習うところあたりを読んでもらうとそれなりにスラスラ読めたのでもう少し受け答えできるかと思いましたが、まだまだ英語力不足でした。

2才から10才まで、週1回でも、毎月高い月謝を払ってネイティブの先生に習ってきてこの程度の受け答えしかできないのかと、他人のお子さんのことながらショックを受けました。まだ4年生ぐらいだからしかたがないのかなあ。こんなもんなのかなあ。

男の子 本人には「よう30分英語だけで、がんばった!」と誉めるしか私はしませんが、お母さんには私が思うことを失礼にならない程度に正直に話しました。

「今のところネイティブの先生にSKYPEレッスンはちょっと難しい。というか効率が悪すぎると思います。それとこのままネイティブの先生に週1回だけ習って順調に進歩するのか疑問です。」とも言いました。

お母さんいわく「幼稚園の頃のほうがこの子英語上手にペラペラしゃべってました。最近あんまり家で英語しゃべらないんです。」

んーんこれはよくあるケースかも。

英語の達者な日本人の先生がやってるECC教室なんかのほうがいいかも。でもせっかく今までネイティブの先生に習ってたのが生きるのは「オンラインレッスンが便利で安くて送り迎えしなくていいし週何回もできるし便利なんだけど」とも言いました。

できればまたプロのHitomiさんとかにお願いしようかとも思いましたが時間帯や一人だけで儲からないのを申し訳ないと 結局私の英語学習友達(日本人主婦)に電話レッスンを週1回 その男の子にお願いすることになりました。

英検1級、TOEICも900点超えてる人で、一緒にSKYPEや携帯でレッスン受けたり、勉強会をしてた人なのでオンラインでの学習のコツと私の希望もきいてもらえるということで、無理やりお願いしました。

テキストがあったほうが教えやすいというで中学1年生のテキストを使い、週1回15分だけでレッスン中は英語のみが基本。男の子の発話量を増やして欲しい、テキストなしで受け答えができるようにして欲しい。来年の春頃までにはできれば英語のネイティブの先生にSKYPEでレッスンが受けれるように指導して欲しいと希望を出しました。

私の希望としては、いま男の子が通っているネイティブのスクールを来春にやめた時点でオンラインで教えるの上手ないいネイティブの先生をLingQでも他でもいいので、毎回15分とか短時間でもいいので週に3回ぐらいレッスンを受ける。できれば小学校・中学校ずっと何年も。経費の面ではオンラインレッスンなら、週1ネイティブのスクールに通ってるより安いはずです。送り迎えもしないですむし。

ただ私が心配するのは日本人の指導者がこの先つかなくて、ネイティブの先生とのオンラインレッスンを受けれるようになっても、はたしてこの子は将来バイリンガルになれるかということです。

頭のいい子だから中学校に入って英語のテストとかは満点ちかく取り、得意科目で英語の成績もいいと思います。お母さんの希望はそれだけじゃなく、この子には英語を聴けて、読めて、普通に話せるバイリンガルになって欲しいというのが希望なのです。

この男の子には現在中学3年生のお姉ちゃんがいるそうです。このお姉ちゃんも幼児の頃からネイティブの先生に週1習っていて中学に入る時にやめたそうです。頭もよくて英語も得意で好きらしいですが、今では普通の学習塾に通って受験勉強の英語学習になっているようです。

お母さんにはお姉ちゃんこそSKYPEでネイティブの先生と週に何回かレッスンしたらいいですよとすすめましたが、受験で頭がいっぱいでその余裕はないようです。このお姉ちゃんにはあったことないので、どのくらい英語の受け答えができるか、またどのくらい英語が好きなのか不明です。

とても長くなりました。スミマセン。

このいま現在、小学校4年生の男の子は将来バイリンガルになれるでしょうか?

この辺は田舎なのでアメリカンスクールもありません。男の子の夢はプロのサッカー選手になることだそうです。お母さんは「プロになって海外で活躍するとき英語ペラペラやったら便利やで。」って言いながら、なんとか英語ができる子になってもらいたいと願っているようです。

さて、このままで彼は成人した頃、日本語はもちろん、英語もできるバイリンガルになれるでしょうか? 留学しなくちゃ無理でしょうかね?

中学校や高校で海外に留学するとなると本人や家族にそれなりの覚悟もいるし簡単なことではないし、大学生の頃に留学するにしても、その頃どうなってるかわからないし。

なんかヒントとかアドバイスとか、感想とかありましたら何でもいいのでよろしくお願いします。

DailyYomiuriの記事に以下のようなものがありました。このスレッドと観点がずれてはいるのですが、数学者藤原正彦の議論などについてはどう思われますか。

English as in-house official language: Is it necessary? Excerpts from interviews with three experts http://bit.ly/a4fP3J

tora3,
ダラダラと具体的に状況説明して、なにかヒントとかアドバイスとか、感想とかをいただけたらと書きました。

tora3の言葉でのご意見やごアドバイスはウェルカムですが、偉い人の書かれた資料を提示されて、どう思われますかの問いかけには、メッセージスレッドから話がそれる可能性がありますので失礼ながらお返事せず、参考資料を読ませていただくだけにします。

藤原氏の意見はつぎのようなものだと思います。

  1. こどもに関しては、日本語表現能力(あるいは運用能力)の基礎がきちんと身についてから外国語を学習させるべきであること。
  2. 外国語を「ネイティブ」のように(ネイティブと間違えられる程度に)話すことを目標とすべきではないこと。
  3. 日本人全員が英語を完璧に使えるようにすることは教育の目標として現実的ではないこと。

小学校で英語を教える必要はない。中学校では必修にして、時間数をいまの2倍にする。高校では選択科目にして、選択した者に学校で週10時間、家庭で週20時間学習させる。こういう意見に賛成です。このようにすれば、いまよりも英語のできる人が増えるのではないでしょうか。

<すみません!私も長文になってしまいますが・・・>

私も3歳の子を持つ親として、「子供が将来英語を話せるようになったらいいなぁ〜」とは漠然とは思います。ただ、《この子は将来バイリンガルになれるか?》というご質問には、ちょっと当惑してしまいます。
「バイリンガル」という言葉ではなくて、「この子が将来、英語でいろんな事を表現したり、海外の人と対等にやりとりしたり、海外の企業でバリバリ仕事が出来たりする可能性があるか?」ということでしたら、もちろんYESだと思います。子供の可能性は無限だし、そんなに聡明なお子さんなら可能性は高いと思います!
ただ、その可能性を広げるのに最も重要なのは、「本人がそれを望んで目指しているか」どうかであって、今のその男の子の学習状況ではないのではないかと思います。

私の知り合いで、親の教育方針で中学から海外留学をした友人がいますが、(もちろん私の知っている一例、と言う前提で言わせていただくのですが)それは寂しい学生生活を送ったそうです。親から勧められたときは、本人も納得して自分で海外留学を決断したそうですが、実際に中学で一人で海外生活をしたときは毎日孤独でかなり辛かったそうです。そんな経験をした上で、彼女がバイリンガルになったかというと、通訳という英語に関連した仕事をしてはいますが、本人的には「バイリンガル」とはほど遠いそうです。
彼女は、今の仕事が好きで、その仕事に巡り会えたこと、海外留学がなければ今の自分がなかったかもしれないということには感謝していると言いますが、同時にあの孤独な生活も忘れることが出来ないとも言います。

私も今は、翻訳というお仕事をやらせていただいていますが、中学/高校時代は文法的な説明や先生の押しつけが嫌いで、英語は苦手科目のひとつでした。英語が好きになったのは大学に入って海外に初めて行ってからです。「海外で人とコミュニケーションするためのツール」としての英語に目覚めてから、どんどんハマってしまいました(^^;) 自分で決めてワーホリに行ったり、その成果を示さなければとTOIECや英検を取得したり…。(実際は、「海外に行ったら話せるようになるでしょ?」という周りの目に応えるために、日本に帰ってきてからTOEIC対策や英検対策の勉強をしたのですが。)

まったく赤の他人の、でも同じ「子供が英語を話せるようになったらいいな」と思っている親として感想を述べさせていただくと、「バイリンガル」というのにそんなにこだわらなくても良いのでは、と思います。
その男の子が、英語とはまったく関係のない趣味や特技をみつけて、それに夢中になって、他の国の子と話してみたい/情報を知りたい…なんていう気持ちになって、その時にいまやっている英語学習が役に立ったら、「ほ〜らね」とほくそ笑んでみる…ぐらいの気持ちでよいのでは? ;)

子供が「その気」になったときのパワーはすごいと思うので、今は「バイリンガル」云々よりも「英語が嫌いにならない程度」に英語に触れさせておく、のが良いではないかと思います。(^^)

tora3, WestEnderさん ありがとうございます。

私の使った言葉 バイリンガルがちょっとまずかったかなとも思います。

私の意味するバイリンガルはネイティブのように流暢に2ヶ国語を使えるという意味ではなく、臆することなく(完璧でなくても)外国の人とも英語でも積極的にコミュニケーションとれたり、海外を相手にするような企業でも雇ってもらえる英語レベルっていう意味です。私のようなオジさんになってからでなく、大学生ぐらいの若い年齢の時に。

細かいお返事などは、またのちほど。

nobuoさんこんにちは

そのお子さんのお母さんが「幼稚園の時のほうがぺらぺらしゃべってた」とおっしゃってたのにピンときました。

幼稚園のころは大して複雑なことも話すことはなかっただろうけど、小学校に入って、話す言葉も大人とかわらなくなってきた時、英語の語彙が圧倒的に足りなくなるんでしょうね。
だから、英語では自分の思ってることを話すのが不可能なので、もう話すことをあきらめちゃう。

週に1度英会話スクールに習うだけでは流暢な英語を身につけるのは不可能でしょうねぇ…。
インターナショナルに通うとかじゃなければ、やはり家でのサポートがないと難しいでしょうね。
一番有効なのは多読でしょうね…。オーディオのついたものがよいですね。
大人だろうが子供だろうが、十分なインプットをしてからしか、スピーキングの練習をしても意味がないと思います。
以前にスティーブさんと対談された、酒井先生の著書など参考にしたらいかがでしょうか?
ORTのシリーズなど、お母さんが一緒に読んであげたらよいのではないかなぁ…(CDの朗読も併用して)。

ちなみに我が家ではこういう素材を使ってます。(詳細は、検索してみてくださいネ)
必ずネイティブによる朗読のCDを使うようにしています。(LingQと同じく、まずは耳を鍛える。って、子供なので、まだほとんど読めないだけってのもある^^;)
Oxford reading tree
CTP絵本(Creative teaching press社の小型絵本)
Sight word readers
あと、これは私の趣味ですが、英語の絵本をたくさん買い集めて子供と読んでいます。こちらは、オーディオCDはあったりなかったりです。

バイリンガルに関して… WestEnderさんと同感です。
我が家も3人の子供をバイリンガルに育てようと、色々やってます。
でもあくまでも母語は日本語なので、ネイティブとみまがうような英語を習得する、というような非現実的な夢は持っていません。
英語は非母国語ではあるけれど、英語で人の話が聞けて、自分の意見を堂々と発信できる、そんな子になってほしいです。

LingQで長らく学習されているnobuoさんならよくおわかりと思いますが、外国語学習、まずはインプットに重点を置いた地道な一歩一歩を重ねるしかないですよね。

tora3、
外国語は早期教育が大切だとか、小学生では必要でないとかいろいろな意見がありますね。現実的には日本でも小学校で時間数は少ないものの必須科目になるようで、小学生で英語の習い事する子もますます増えそうです。この田舎でも2才から英語を習っている子がいるというのに驚きました。

私自身は小・中・高校での普通の学校での英語教育にはあまり期待していません。だからこそ、そのままこの男の子が田舎の普通の中学・高校に通い、進学塾で夜遅くまで勉強してるだけでは、この子のお母さんや私が希望する程度の英語の使い手になるのは無理なんじゃないか、何か別のことしなくちゃダメかなと相談として書き込みました。 この子のお母さんや私の経験、過去の反省も含めて。

WestEnderさん、
貴重なアドバイスありがとうございました。よく考えてみればLingQで英語の達者な方はたくさんおられますが、皆さん十代の後半あたりで英語ペラペラだったわけじゃないですよね。お話でヒントになったのは大学生に入られて初めて海外に行かれて、コミュニケーションするための英語に目覚めてハマられたというところです。やっぱり若い頃の異文化体験はとても重要ですよね。

私もお母さんもちょっと今すぐ結果を出したいと思いすぎかもしれません。この男の子は小学生らしくサッカーとゲームが大好きらしいです。特にサッカーはどこの国でも人気だし、今でもサッカーなら外国人の子とでもきっとコミュニケーションとるでしょうね。このへんの彼の興味のあるところから、英語が好きなままで(今でも嫌いじゃないみたい)いたらいいですよ。きっと「やる気」が爆発するときありますよ、ってお母さんに言っておきます。

AngieAkikoさん、
具体的なアドバイスいろいろありがとうございました。 この子の家がAkikoさんの教室に近かったら、ぜったい親子で行ってもらうんですけどね。

お母さんも英語は話せず、使えないけど、興味はある、自分は英語ができなかったので、子供には英語が使えるようになって欲しい って思ってる感じです。 よくあるパタンですね。

アドバイスいただいた通りです。インプットがたいせつですね。小さいときから英語の教材もいろいろ買ってるみたいです。 週1ネイティブから習ってたっていても、英語を聴く力は量がまったく足りてないので まだまだだし、私もSKYPEでネイティブの先生と30分ほったらかしで会話をさせるというのも無謀だったかも。

彼が興味を持ちそうな絵本や簡単な教材をさがします。特にネイティブ音源があるのを。 ネイティブ音源がないのはLingQの英語チューターに録音してもらう手もありますからね。

SKYPEでアメリカやイギリスからこの子に読み聞かせしてもらうのもいいかも。 それならこの子もストレスなく、楽しみに続けてやりたいというかもしれません。 なかなかレベルにあった、その子の興味にあった教材選びは難しいですね。

興味のある簡単な英語を聴く時間を習慣的につくれるよう、この子のお母さんとも工夫してもらいます。